写真の無断使用を見つけてしまったら

SNSの写真や動画にも著作権があることを意識

インターネットとSNSの普及によって、誰でも簡単に写真や動画を公開することができるようになりました。
たくさんの人に見てもらえるのは良いことなのですが、特有の問題が生じるようにもなりました。
それは、誰かが上げたコンテンツを無断使用するという問題です。
他人のものをあたかも自分が撮影したかのように投稿するケースもありますし、流れている動画を違う話題や場所、出来事と関連付けて嘘の情報に仕立てるということすらあります。

原則として覚えておきたいのが、たとえ個人がSNSに公開した写真や動画であっても、著作権が発生するということです。
当然、それを他人が無断で使用すれば著作権侵害となります。

国内でも海外でもこの原則は変わらず、場合によっては罰則を受けることもあり得ます。
国内で摘発された場合には、懲役10年以下か1,000万円以下の罰金となり、重い罪となってしまうのです。
また、被害者から損害賠償請求をされてしまうこともあります。
まずはこうしたことを覚えておくことで、自分の写真などが無断使用された場合、法律に従って対処できるということを理解できます。

写真の無断使用を見つけた場合にできること

写真の無断使用は上記のように法律違反ですので、こちらが使用をやめるようにと請求するのは当然の権利です。
まず投稿している相手に対して、使用をただちに辞めるようにと通告します。
メールアドレスが分かっていればそのアドレスに通告分を送り、SNSであればダイレクトメールで知らせると良いでしょう。

その際には、明確にどの写真が違反しているのかを知らせ、自分が権利を持っている本来の制作者であることを示します。
その上で、行っていることが著作権侵害であるという警告をします。

直接相手に言っても投稿がそのままであれば、運営会社に通報します。
ほとんどのアプリで、該当するコンテンツに関するメニューに「通報」とういボタンがありますので、著作権侵害という理由を付けて通報をすることになります。
通報を受けて運営ではそのコンテンツをチェックして、削除や投稿主に対して警告をします。

SNSやブログの写真はネット検索によって拡散することも多いです。
そのためGoogleなどの検索サイトに対しても、該当するコンテンツが著作権侵害をしているということを知らせて、検索結果から削除してもらいます。

写真の無断使用によって大きな被害が生じたり、世間に誤解を与えたりした場合には法的措置を考えることもできるでしょう。
投稿の差し止めや損害賠償請求などの訴えを、刑事・民事の面から起こすことができます。
ただし個人で裁判をするのは簡単ではないので、弁護士の力を借りた方が良いでしょう。